2010年4月28日水曜日

禅 シンプル生活のすすめ


枡野俊明著「禅 シンプル生活のすすめ」三笠書房 知的生き方文庫

「禅」についてのキーワードとして、「無我」と「至誠」をあげておきましょう。

坐禅の修行をするなかでは、自分は無の世界へと導かれます。そこで、見えてくる何かがあるわけです。

我々ヒトは経験のなかで、さまざまな知識を獲得したり、信念をもつようになります。しかし、そのために物理的には見えているのだけれども、気がつかなくなってしまっていることも多いのではないでしょうか。

これは、認知心理学で言うところのボトムアップ処理とトップダウン処理の関係にまさにあてはまります。トップダウン処理は効率的ですが、外の世界の情報にバイアスをかけて見ているということでもあります。

もう一つ、ヒトには欲といものがあります。おそらく、禅の考えでは私欲を捨てて「至誠」になれ、と言っているのではないでしょうか。「無我」とは、自分本意の欲を滅却して、他のために尽くせと。どうでしょう。

6 件のコメント:

  1. やっと読めたにじはんです。

    日々の忙しない生活の中でも、ちょっとしたことで「禅的生活」を実践できることができることが分かりました。

    私たちは科学的な知識を教育の中で得ることで、現在にいたっていると思います。
    しかし、そのために頭でっかちになり、頭で考え頭で判断してしまう癖をつけているのかもしれません。

    だから物事をありのままに見ることが難しくなっているのかもしれません。

     「これって今の仕事にもすごく大切だなと感じました。」

    このことに気づかせてくれた一冊でした。


    先日、ある蕎麦屋さんに行きました。そこは、校長という職を3年の早く辞めてしまった人が始めた蕎麦屋です。

    私の住んでいるところからさらに北に50分ほど行った田舎の民家でしていました。

    現在あるおしながきは、ざるそばととろろ入りざるそばの二品というシンプルさ。

    畳の部屋に椅子と机をならべ、庭が見えるようになっている。

    その庭はそこのご主人の奥様(私の元同僚)のお父様が何年もかけて作ったもの。じっとそれを見ているだけで、何かすっきりとします。

    ご夫婦そろって早期退職をし、第二の人生を「ソバ打ち」という形でスタートされたお二人。何とも言えず心が癒されました。

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  2. たぬき猫が好んで見るテレビ番組に「人生の楽園」がありますが、まさにそんな生活を送られているわけですね。

    ちなみに、BS日テレの「イタリアの小さな村の物語」も好きです。美しいイタリアの村でつづられるシンプルな生活を垣間みることができます。眠くなるときもあるんですけど。

    家族や友達どうしの素朴なコミュニケーションがいいんです。我々の生活は物質的にはとても豊かで便利になりましたが、失ってしまったものも多いなあと感じるたぬき猫です。

    物はあふれていますが、本当に必要なもの役に立つものは実は少ないですね。ウオッシュレットとかカーナビくらい??でしょうか。

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  3. 物と人との縁・人と人との縁に疎い、ちにたです。
    これからは、心を入れ替えます。

    ウオッシュレットとカーナビですか。
    あの、かっこいい多機能の電話ではなく?

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  4. 初めて投稿する昼ままです。
    またピントのずれたことを書いてると思いますがお許しください。
    以前読んだ推理小説から「十牛図」に出会いました。禅の悟りを10枚の絵で表しものだそうです。
    その中の一枚に全く何も描かれていない絵があります。悟りを開いて自分も他者もまわりの世界もすべての境界がなくなった「無」の世界を表しているのだそうです。

    今回この本と出会って「ありのままを受け入れる」ことの大切さを教えられました。
    私たちは周りの世界をみるときに、知識や経験を含めた個性というフィルターを通して見ていると思います。そうすることで本来それが持っている本質を見失っているのでしょう。
    まわりにあるもの、起こること、人、そして自分自身も「あるがまま」を受け入れ「いとをかし」と思えれば、さまざまな世俗の悩みから解放されるのでしょうね。
    そうすれば「悟り」は他者にあるのでなく、実は自分自身の中(自分のものの見方、考えかた)にあることがわかり、自分も外界もない「いけいけ」の境地に達することができるのでしょうか。
    ということを頭でわかっている気になっているうちはダメなんでしょうね。

    でもこの本に書かれていることからなら実行できそうです。
    とりあえず、毎日靴はそろえようと思います。

    ちなみに「十牛図」の前半部分は研究に四苦八苦している今の自分にぴったりだと思って見ています。

    とりとめないコメントで失礼しました。

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  5. ウオッシュレットとかっこいい多機能電話に共通するのは。「心地よさ」でしょうか。

    かっこいい多機能電話に触ると、ぼよよーんという操作感を体験できます。これが、何とも心地いいのです。ゆらぎが入っていると言ってもいいでしょう。

    これから、かっこいい多機能電話よりもっとすごい板状パソコンが出てきます。3歳くらいの子どもでも使えそうです。たぶん、紙の本もなくなってしまうでしょう。

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  6. 昼ままさん、こんばんは。何故、「昼まま」さんなのでしょうか?

    昼ままさんも、悟りの境地へまであと?歩ですね。

    Google先生で、十牛図を見ました。なるほど、です。

    「悟りを開いて自分も他者もまわりの世界もすべての境界がなくなった「無」の世界」これは、エヴァの世界ではあーりませんか、と無理矢理つなげるたぬき猫です。

    他者との境界が無くなるとは、どういうことか、これっていいことなの?また考えてみましょう。

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