我田引水のお知らせです。
世界的指揮者、小林研一郎氏(業界ではコバケン)が企画した「こころコンサート」の放映があります。
これはプロ、アマチュア、それに視覚障害、知的障害、自閉症の方で作ったオーケストラでひとつの音楽を作りあげていくというもので,5月3日にNHK総合でコンサートまでのドキュメントが放映されていました。
視覚に障害がある方でプロの音楽家の方は時々おられます。昨年話題になったピアニストの辻井さんもそうです。オーケストラと協演したり、オーケストラに入って演奏される方もおられます。
しかし知的障害の方や自閉症の方がオーケストラで演奏するのは全く違った難しさがあると思います。楽譜を見てそのとおりに演奏するということは大変複雑な情報処理が必要なことだと思います。しかしオーケストラで一緒に演奏するというのはそれだけではなく、さらに別の問題があります。周りの人と「同期する」ことが必要だということです。「音程」「タイミング」「速さ」「音の大きさ」など楽譜を見ながら、周りの人の空気も感じながら、指揮者をみながら・・・考えるだけでも複雑な作業です。その壁をどのようにして克服していったのか。あるいはやはりできなかったところがあるのか、大変興味のあるところでした。
私自身は番組を見て、感動も含めて大変複雑な気持ちになりました。みなさんはこのコンサートをごらんになってどうお感じになるでしょうか。もし興味がおありでしたら是非ご覧になってください。
辻井さんも独奏者として登場します。
放送は29日の午前10:00~11:20 NHKBSハイヴィジョンです。
詳しいことは番組HPをご覧ください。
http://www.nhk.or.jp/classic-blog/100/46195.html
世界的指揮者、小林研一郎氏(業界ではコバケン)が企画した「こころコンサート」の放映があります。
これはプロ、アマチュア、それに視覚障害、知的障害、自閉症の方で作ったオーケストラでひとつの音楽を作りあげていくというもので,5月3日にNHK総合でコンサートまでのドキュメントが放映されていました。
視覚に障害がある方でプロの音楽家の方は時々おられます。昨年話題になったピアニストの辻井さんもそうです。オーケストラと協演したり、オーケストラに入って演奏される方もおられます。
しかし知的障害の方や自閉症の方がオーケストラで演奏するのは全く違った難しさがあると思います。楽譜を見てそのとおりに演奏するということは大変複雑な情報処理が必要なことだと思います。しかしオーケストラで一緒に演奏するというのはそれだけではなく、さらに別の問題があります。周りの人と「同期する」ことが必要だということです。「音程」「タイミング」「速さ」「音の大きさ」など楽譜を見ながら、周りの人の空気も感じながら、指揮者をみながら・・・考えるだけでも複雑な作業です。その壁をどのようにして克服していったのか。あるいはやはりできなかったところがあるのか、大変興味のあるところでした。
私自身は番組を見て、感動も含めて大変複雑な気持ちになりました。みなさんはこのコンサートをごらんになってどうお感じになるでしょうか。もし興味がおありでしたら是非ご覧になってください。
辻井さんも独奏者として登場します。
放送は29日の午前10:00~11:20 NHKBSハイヴィジョンです。
詳しいことは番組HPをご覧ください。
http://www.nhk.or.jp/classic-blog/100/46195.html
おそらく、周囲と「同期する」ことの難しさが自閉症の障害を産みだしているのだろうと思います。
返信削除そう考えると、オーケストラで演奏していくのは大変なことだろうと想像しています。
アンサンブルで演奏する以前にも、メロディをうまく認識しているのだろうか、という点も気にかかります。きっと、彼らに特徴的なやり方で音楽をとらえているのでしょう。
と考えると、メロディを認知してから「同期」しているのではなくて、それ以前の音そのものの状態で同期をとっているような気がしますね。実際、どうなんでしょう。
土曜日の放送、ぜひ見てみたいと思います。
そういえば、のだめちゃんはピアノの演奏ががとっても上手ですが、自分の部屋はとんでもないくらいに無秩序なんですねえ。
返信削除演奏の練習もオーソドックスな教授法は合わなくて、コツコツ練習するタイプではないのですね。ユニークなひらめきでぐっと伸びるタイプなんですねえ。
千秋先輩のために俄然がんばって練習していたのも、何かを感じます。
中程度から軽度の知的障害を示すウイリアムズ症候群という障害が知られています。
返信削除彼らは、とくに空間認知障害や計算障害を示しますが、ハイパーソーシャルで人なつこっく、音楽の才能に恵まれていると言われます。
このように、ウイリアムズ症候群では認知的なアンバランスがとても大きいのですが、オーケストラ演奏ではどうなんでしょう。
「音そのものの状態で同期している」確かにそうかもしれません。ドキュメントの中でコバケンさんが「音を感じて合わせて!」と何度も注意を促しておられました。
返信削除ウィリアム症候群のことは以前テレビで見た記憶があります。音楽を一度聞くと完璧にピアノで再現できる子供が紹介されていたように思います。絶対音感を持つ人も多いようで、私などうらやましくも思います。
しかしアンサンブルで演奏するのは難しいのではないでしょうか。ほとんどの方がソロで演奏するピアノを弾いておられることを考えてもそう思います。
50人で5分の曲を合奏、合唱するということは5分間の同じ時間を共有することだと思います。50人の小さな社会で「何が起こるかわからない」緊張の時間を共有するため、50人の脳が拡張して結びつくことが必要だと思います。前回のゼミのにじはんさんのたとえでいてば、50匹のくらげがつながりあって、大きなひとつのくらげになるようなイメージではないでしょうか。
そう考えるととても大きな壁がそこにはあるように感じるのです。それを克服するために周りの人の働きかけと手立てが必要だと思います。コンサートでも自閉症の方の隣に座る奏者がタイミングを合わせるために体を使ってコミュニケーションをとっている様子がうかがえました。
作曲家や演奏家のはのだめタイプの方が多いような気がします。4時間分のオーケストラの楽譜を一度みたて写真のように記憶する指揮者や、モーツアルトのように一度聞いた音楽を後で完璧に再現できるような耳と記憶力をもった人。人との付き合いが極端に不得意でキャンセルを繰り返すピアニストなど。そういう人が人の心を大きく揺り動かすパフォーマンスができるのはおもしろいです。
返信削除アンバランスがあるからこそ、バランスのよい人には感じられないものが感じられ、それを表現できるのかもしれないですね。