2010年6月30日水曜日

アミグダロイズ THE AMYGDALOIDS

mind over matter (the amygdaloids) from Alexis Gambis on Vimeo.

これは、まいった!

ロックバンド〝アミグダロイズ〟は、ニューヨーク大学(NYU)教授で情動と記憶の神経科学に関する研究でちょー著名なルドゥー(Joseph LeDoux)先生がリードボーカル、ほかにポスドク。えー、すごすぎです。

アミグダロイズはそう、Amygdalaなんです。Amygdalaはラテン語でアーモンド(扁桃)を表していて、脳の中では扁桃体のことを言います。Amygdaloidは英語表記で、Amygdaloid bodyで扁桃体です。

扁桃体は古い皮質の仲間で大脳辺縁系に属しており、情動とくに恐怖の知覚と攻撃性の発現を担っているいわば情動の中枢なのです。

曲も、かっこよくていけてますよ。このMind over Matter(物質を超える心、精神のチカラ)は気に入りましたし、プロモーションビデオの出来もいいですねえ。

最初、研究室の光景のなかで脳組織標本が映し出されます。お約束のように、そこには扁桃体が見えます。

すると、女性の姿が標本スライドの端から現れてきます。実体顕微鏡を見ているポスドク?が何やら涙ぐんでいると、顕微鏡の下から雫が落ちてきます。

すると、精神のチカラのおかげなのか、ポスドク?が接眼レンズに入っていくではありませんか。

ちなみに、皆さんも経験があるように強力な情動体験を伴うと、記憶がずっと固定されて残っていくことがあります。これには扁桃体が関係しているのですね。

脳はそもそも物質から構成されていて、心もまた脳から生み出されていることは確かなのですが、それ以上の存在ということです。

何と、この新しいアルバムの名前は〝Theory of My Mind〟(わたしの心の理論)。収録曲は、Mist of a Memory, Fearing, the Automatic Mindなど。

ちなみにファーストアルバムの名前は、〝Heavy Mental〟(ヘビーなこころ)。うーん、どんだけー。こちらの収録曲は、Extinction(消去), Mind Body Problem(心身問題), a Trace(「記憶」痕跡)など。かなりマニアックな(専門的な?)曲名(用語?)がそろっていますう。

ひさしぶりに、たぬき猫の右脳が揺さぶられました!!

2010年6月24日木曜日

20歳の時に知っておきたかったこと

ティナ・シーリング著「20歳の時に知っておきたかったこと スタンフォード大学 集中講義」阪急コミュニケーションズ

これぞ、はじける〝右脳〟ゼミ、やわらか〝右脳〟ゼミの教科書とも言える一冊です。

起業家になるなら、やわらか頭を持とうというのが本書の主張です。

著者から、あなたの頭はカチカチに硬くなっていませんか?と問いかけられます。

ものごとを柔軟に捉えることが、解決方法のひらめきにつながるんですよーと、著者はあなたに語りかけています。

2010年6月17日木曜日

私の個人主義

夏目漱石著「私の個人主義」青空文庫

来週の課題図書は、明治の文豪・夏目漱石の「私の個人主義」です。今度は文学系です。いろいろ行きます。

たぬき猫は、こう見えても実は、学部は文学部系です。第二外国語は、おフランス語です。

ちなみに、「私の個人主義」は高等学校の教科書に収録されているそうです。

これがまた名著なんです。学習院での講演を文章にしたものですが、時代を超えても通用する漱石の洞察眼には感服しました。

青空文庫に入っていますので、ぜひiPadで読んでくださいね。

パラボラアンテナのような感性で


2010年6月16日水曜日

新着本の棚です

研究室の本棚を整理したはずなのに、また収納できなくなってきた、たぬき猫です。

さて、今日は、ちにたさん、懸案でした「最近購入した新着本コーナーの紹介」をしましょう。

ちょっとわかりにくいのですが、真ん中から少し左に「銀座久兵衛 こだわりの流儀」という本があります。

これ、やわらかゼミの今日の一冊にしようと思いつつも日の目を見てない本なのです。

銀座久兵衛というのは、とっても有名なお寿司のお店で、名前のように本店は銀座にあります。

たぬき猫も一度、ランチで支店のほうに行ったことがありますが、それはもう美味しかったです。

さて、なぜ久兵衛かというとおやじさん(社長?)が寿司屋のご主人とは思えないくらい、久兵衛(会社)をマネージメントしているのです。

寿司へのこだわりはもちろんのことですが、寿司職人の育て方にも一本筋の通ったものを感じます。

寿司と言えば、日本の食文化を代表する食べ物です。と来れば、そうです、おもてなしワールドですね。

久兵衛のおやじさんは、おもてなしの精神たっぷりなのです。「お客様の期待を越えるのがプロ」とおっしゃってます。期待を越えてはじめて、お客様に感動をプレゼントできるということですね。

もちろん、久兵衛でのお値段は結構なものですが、値段相応ではいけませんよ、伝統や老舗ということにあぐらをかいてはダメです、とも言われています。実際、軍艦巻きを最初に考案したのは初代久兵衛さんだそうです。

2010年6月12日土曜日

ホルモンうどん #3

店主のおばあちゃんは、鉄板でホルモンうどんを炒めてから、「にんにくは大丈夫ですか」と確認をしてきました。

もちろん、午前中のビジネスの遂行にやや心理的な疲れを感じていた我々は、「全然、大丈夫です!」とお答えしました。

そうすると、おばあちゃんはコーヒーサーバーに入った黄金色に輝く液体、タレです、をホルモンうどんの上にさーっと慣れた手つきでかけていきました。

そのタレは何かしら、不思議な存在感を醸し出していたのです。

たぬき猫が、そのタレにはあと何が入っているのですかと尋ねると、おばあちゃんはワインやら何やら24種類のものをブレンドしてあると言うではありませんか。

聞くと、お客さんの意見を取り入れたり教えてもらいながら、このタレにたどりついたのだとか。

そのタレも作り立ての時と、1か月くらいたった時ではだいぶ味わいも変わってくるんです、とお客さんが言うんですねえ、と。

おばあちゃんは三代目なんだそうですが、先代から受け継いだタレはシンプルなものだったそうです。

それを、お客さんの反応を見ながら創意工夫を重ねてきたというのです。

このタレは一見、ワインが入っていることもわからないほど24種類の味わいが渾然一体となって、ホルモンうどんを引き立てていたことは言うまでもありません。

ホルモンうどん #2

入ってみると、大きなとても大きな鉄板焼きのテーブルにパイプ椅子が我々を待っていてくれてます。

にこやかなその店の主であろうおばあさんが、にじはんさんに「予約の方ですね、最近はインターネットで見てくるお客さんが多いんですよー」と会話を交わしています。

やっぱりこの店なんだなと、たぬき猫は覚悟を決めてすすめられたそのパイプ椅子に腰を下ろします。

その後は、この店に入ったこととは関係なくその日のビジネスの件についてにじはんさんと会話を交わしました。

にじはんさんに依頼していたイラストを見せてもらうと、それは右脳くんでした!修正など再度お願いをしていると、店主のおばさんが「注文は何にしますか」と聞いてくれます。

にじはんさんは、諸々のリサーーチ情報をもとに「ホルモンうどんで」と。後から聞いたところによるとちにたさんも、このお店でいいじゃないと、にじはんさんの背中を押したそうです。

壁にはってあったお品書きによると、ホルモンが600円!しかもホルモンうどんはたったのプラス100円の700円と書いてあるではありませんか。たったの100円プラス!

おばあちゃんがおっしゃるには、年金ももらっているので、商売で儲けることもないんだとか。お客さんに美味しいホルモンを食べてもらうのが、何より嬉しいことのようでした。

しかも、ホルモンの量は半端でないくらい盛りだくさんなのです。人気があるはずです。

ホルモンうどん #1

もうすでに、昨日のことなのですがとあるインターチェンジのある町でサービスを超える瞬間に出会いました。

すがすがしいお昼下がりに、ある方、にじはんさんです、が美味しいうどんを食べにいきましょうと案内してくれたのです。

にじはんさんの車について行きながら、美味しいうどん!というフレーズがたぬき猫の頭のなかで行ったり来たりしていました。すでに、妄想状態です、はい。

にじはんさんの愛車が交差点の信号の手前で止まったかと思うと、そのまま愛車を降りていくではありませんか。信号の手前だとういうのに。

すると、にじはんさんは古くからそこに立っているだろう一軒の食堂の暖簾をくぐっていました。

もしかて、ここ??。とたぬき猫の頭に、うどんの妄想が去来します。

にじはんさんが何事もなかったかのように黒の愛車に戻ってくると、我々はその食堂の駐車場に入っていきました。そこは、駐車場という感じではなく交差点脇のちょっとした空き地のような、そんなスペースでした。

黒の愛車から颯爽と降り立ったネクタイをしめたにじはんさんは、「ここです」と言ったのです。

我々は、おそるおそるその一軒の食堂に入っていきました。

小林麻耶の本に会いたい

野望と妄想はもうたくさんあったりするわけですが、妄想リストにBSジャパンの『小林麻耶の本に会いたい』に出るというのが新たに加わりました。

この番組は、小林麻耶が著名人に自分の本棚を語ってもらいながらオススメの本を紹介してもうというものらしいです。

次回、 たぬき猫研究室の本棚をアップします!?

読書は、脳の探検です。

2010年6月10日木曜日

共感を引き出すしかけとは


サービスを超える瞬間

髙野登著「リッツ・カールトンが大切にするサービスを越える瞬間」かんき出版

サービスを越えたときに、何が生み出されるのかというのがこの本のテーマでしょうか。

そのために、ザ・リッツカールトンではこんなことしてますよ、ということを紹介してくれています。

ザ・リッツカールトンは、最高のホスピタリティを提供するラグジュアリーなホテルとして知られています。

小山薫堂さんは単独行動で「サービスを越える瞬間」を企画しているわけですが、ザ・リッツカールトンは組織としてどう実行してるのか、それを考えてみましょう。

2010年6月9日水曜日

共感を紡ぐFaceTime


使うようで使わないものにテレビ電話がありますが、このプロモーションビデオを見たらきっとあなたもiPhone 4FaceTimeを使いたいと思うに違いありません。

とってもエモーショナルなFaceTimeです。

2010年6月5日土曜日

青空文庫

皆さんが、青空文庫の存在を知らなかったのは少し意外な感じだったたぬき猫です。

実は、たぬき猫もちょっこし前まではそんなのあるのか、くらいだったのですが。iPadのi文庫HDで簡単に青空文庫をダウンロードして読むことができて、驚いています。

i文庫HDの作り込みが素晴らしくて、まるで本を手に取っているような感じで読めるのが心地良くて、電子書籍の未来を垣間みている気にもなります。

青空文庫の志には敬服するところ大です。著作権が切れた文学作品を人類共通の知的財産として共有していこうということは、理念としてはよく言われます。しかし、実際には広く利用されるとは限りません。

こういった意味で、どんな形でも活用しやすいテキスト入力をおこなって、インターネット上で広く公開しているのはとても利便性が高いと言えるでしょう。

テキストの入力も、Google先生は力技で強行しているわけですが、ボランティアの方々の人力でおこなっているのがすごい、素晴らしいです。

さて、青空文庫を縦書きで読むためのアプリにAozora Viewerがありますので、これでとりあえず快適に読むことができます。

2010年6月3日木曜日

2010年6月2日水曜日

共感の時代へ

フランス・ドゥ・ヴァール著「共感の時代へ 動物行動学が教えてくれること」紀伊国屋書店

他者の振る舞いを理解していくうえで、共感ができるということは実はとても大切なことです。

著者は、霊長類の行動を研究してきましたが、そのなかにヒトで見られる共感の芽生えを見いだしています。

また、著者はヒトに見られるさまざまなコミュニケーションが類人猿など動物の行動から理解できると考えています。

類人猿が示す行動の仕組みの上に、ヒトになって初めて獲得した社会的な行動メカニズムが階層的に配置されていると考えるのは妥当なことでしょう。

追記ですが、この本のなかでは、チンパンジーが他の個体へいかに多くの思いやりを示すかが述べられていて、驚かされました。