店主のおばあちゃんは、鉄板でホルモンうどんを炒めてから、「にんにくは大丈夫ですか」と確認をしてきました。
もちろん、午前中のビジネスの遂行にやや心理的な疲れを感じていた我々は、「全然、大丈夫です!」とお答えしました。
そうすると、おばあちゃんはコーヒーサーバーに入った黄金色に輝く液体、タレです、をホルモンうどんの上にさーっと慣れた手つきでかけていきました。
そのタレは何かしら、不思議な存在感を醸し出していたのです。
たぬき猫が、そのタレにはあと何が入っているのですかと尋ねると、おばあちゃんはワインやら何やら24種類のものをブレンドしてあると言うではありませんか。
聞くと、お客さんの意見を取り入れたり教えてもらいながら、このタレにたどりついたのだとか。
そのタレも作り立ての時と、1か月くらいたった時ではだいぶ味わいも変わってくるんです、とお客さんが言うんですねえ、と。
おばあちゃんは三代目なんだそうですが、先代から受け継いだタレはシンプルなものだったそうです。
それを、お客さんの反応を見ながら創意工夫を重ねてきたというのです。
このタレは一見、ワインが入っていることもわからないほど24種類の味わいが渾然一体となって、ホルモンうどんを引き立てていたことは言うまでもありません。
やっと ログインできたにじはんです。
返信削除このホルモンうどんでの「サービスを超える瞬間」とはいつだったのか・・・?
気になっている方もおられると思います。
にじはんなりにその瞬間を思い出してみました。
お店の主が今までの仕事ぶりを振り返り、楽しかったことや大変だったことに関する情動を表出した瞬間(これは幾度となく繰り返されたのですが・・)に
私たち客が、その様子に共感したのが、その瞬間だったのではと思います。
それは単なるサービスではなく、まさに主が仕事を「楽しんでいる」姿への共感だったと思います。
ただ単にホルモンうどんを作って客に出すというサービスをはるかに超えて、主と客とが一体となっていたように思います。
冷めた目でみれば、おしゃべり好きな店主が、食べている客にあれやこれや自慢話をしているだけといえるかもしれませんが、その場にいたにじはんとしては、そういう感じはなく、本当にリラックスした空間であったと思います。